· 

イノベーションー危機的状況の渦中とその後....

イノベーションー危機的状況の渦中とその後:勢いを維持するには

 

このパンデミックによって、広い意味で壊滅的で大きな影響がもたらされました。忘れてはいけないのは、イノベーションへ向かう道とは大規模な変革の時期に拓かれる、ということです。約90%の経営者が、パンデミックにより少なくとも5年間はビジネスのやり方に変化が生じると予想しています。また、全リーダーの4分の3以上が、パンデミックによって新たな成長機会が生み出される、と回答しています。 パンデミック後に企業がイノベーションを継続するための方法をご紹介いたします。

カスタマーインサイトを活用したビジネスチャンスの発掘

ここ23年の間に起きた大きな変化の一つとして、カスタマーサービスや販売が、より「デジタル」化されたチャンネルに移行したことがあげられます。このような状況には慣れが必要です。身の回りのものがデジタル化し、その作用によって観察や分析の場面に新たな機会が生み出されているのです。

この1年間で、ご自身の顧客や周辺の関係者から多くの情報を収集できたのではないでしょうか。顧客のニーズ、競合他社、市場の変化について知り得たことを利用して、イノベーションのための新しい戦略をどこから始めるべきかを決定します。

例えば、パンデミックの状況下で人々がオンラインで商品を購入する際に、より迅速な配送や注文の追跡を求めていることに気づいたとしたら、これからの数年間、その傾向をビジネスに活かしてみましょう。

成長に最も効果的な戦略は、顧客の重要なニーズや問題をピンポイントで特定し、それらを解決するための技術を逆算することから始まります。また、解決したい具体的な課題があれば、ビジネスや顧客にとっての潜在的な利益を測定しやすくなります。

イノベーションを生み出す文化の育成

どのようなビジネスにおいても、イノベーションを起こすためには、多様な視点や洞察力を持った人たちが集まり、つながっているチームが必要です。パンデミック後の新しいビジネスの世界に向けて前進するために、従業員がアイデアや観点を共有し続けるために必要なものがすべて揃っていることを確認します。

そのためには、すべての段階で従業員が適切に関与することが必要です。忘れてはならないのは、積極的に関与した従業員が2020年には41%しかいなかったということです。困難な時期では、スタッフが集中力を維持するのは難しいことです。今後もスタッフのモチベーションを維持するためには、常にチームとコミュニケーションを図り、評価を伝え、ニーズに応えることが必要になります。

関与(エンゲージ)のために適切な戦略を立てた後は、ビデオ、オーディオ、チャットなどの様々なチャネルを通じた強力なコミュニケーションを可能にすることで、チームが常に同じ場所に集まり、そこで新しいアイデアについて一緒に考えることができます。また、従業員を集めてグループミーティングを行い、問題解決のためのブレインストーミングを行うことによって、積極的なイノベーションを促すこともできます。

匿名での提案であっても、グループ内で全員が自身のアイデアを共有できるようにし、いかなるアイデアも取りこぼさないようにします。

フィードバックループの構築

パンデミックが私たちに与えた最大の教訓の一つ―それは、すべての企業はより柔軟で機敏になることで利益を得ることができる、ということです。イノベーションの未来を見極め、活用するためには、常に実験し、方向性を変えることを厭わない姿勢が必要になります。

変化を取り入れる時期を見極める一番の近道は、周囲の人々、市場、チームに関する情報を収集するために戦略を立てることです。どうすればリモートワークでの業務を改善できるか、新しい時代に対応した働き方にサポートされていると感じられるには何が必要か、などについてスタッフにフィードバックを提供してもらうようにしましょう。

業界に目を配り、追跡ツールを使って、従業員や他の企業が交わしている会話をモニターします。そこでは、自社の製品が話題になっているかもしれません。競合他社をチェックすることも忘れてはいけません。競合他社は、あなたが見逃している機会を提供してくれる存在です。顧客からも意見や感想を受け取れるようにします。顧客が製品に求める最も重要で新しい機能や、現在の環境で直面している問題について、アンケートを実施します。これにより顧客のニーズをよりよく理解し、それに応じた対応ができるようになります。

データを集めれば集めるほど、今後のイノベーション投資によって適切なROIがもたらされるようになります。多様な専門家によるクラウドソーシングのアイデアは、ビジネス・イノベーションの成功に大きく寄与します。しかし、すべての企業がクラウドソーシングのキャンペーンを大規模に行うためのリソースやソフトウェアを持っているわけではありません。IdeaScaleは、そのような問題を解決し、あなたのビジネスを確実に次のレベルに引き上げるクラウドソーシング・キャンペーンの実施を支援します。

未来に目を向けよう

2020年のパンデミックのような危機的状況の中で、多くの企業は現在の環境に対応し、これから訪れるであろう変化を「生き延びる」ことに目を向けます。業界の変化に俊敏に対応することは重要ですが、「リアクティブ」な段階に長く留まり続けないように注意する必要があります。未来を予測しトレンドに対応するのではなく、最終的にはトレンドを生み出すことができるようにならなければならないのです。

フィードバックループから収集した情報は、リスクに対処する一定の能力と同様に、この問題に役立ちます。必要に応じて変更を加えたり、顧客の反応から学ぼうとする姿勢が必要になることでしょう。チーム全員が同じアプローチをとるように促します。時代の流れを先取りすればするほど、競合他社の一歩先を行くことができる可能性が高くなります。

ポストパンデミックにおけるイノベーション

パンデミック後の世界でイノベーションを起こすことは、一見困難に思えるかもしれません。多くの企業が、業界で起きている変化の中で単に生き抜くために奮闘しています。もしご自身がそうであれば、今の自分には創造性や先駆性を発揮する能力がないと感じてしまうかもしれません。しかし、上記のヒントを活用すれば、チームの継続的な革新を促し、長期的な成長の可能性を高めることができるようになります。